PROJECT STORY

サーバー管理会社がつくるサバの缶詰プロジェクト

専務取締役 営業本部長  
高橋 玄太 Takahashi Genta

営業本部 マーケティング担当  
有沢 幸夏 Arisawa Sachika

人の安心を守るサーバー管理屋と
人のいのちを守ったサバ缶との出会いが生んだ震災復興支援。

黄色いパッケージにスマイルのイラストが描かれた缶詰。ネーミングは"サーバー屋のサバ缶"。スカイアーチが販売する製品だ。なぜサーバー会社が缶詰をつくっているのか、その商品に込められた想いは何なのか。商品の裏側にあるプロジェクト秘話に迫った。

実は最初のサバ缶は、自分たちでラベルをつくっていました

プロジェクトのはじまりは、会社のブランディングをしようといった部分からスタートする。営業本部長として、組織の責任者を務める高橋は語る。「私たちは16年前からサーバー管理をメインとした事業をやっているのですが、このサーバー管理という仕事は非常に裏方の仕事。もはや人々の暮らしに欠かせない存在であるインターネットを支えている存在でありながら、人の目に触れることが極端に少なく、事業内容を伝えにくいといった悩みがありました。お客様にも会社のことをもっとわかって欲しい、採用活動においてコミュニケーションを円滑にしたいということで、会社理解を促進するキャッチーなノベルティをつくろうということからはじまりました」。ネットの掲示板では、サーバーの管理者のことをサバ管という名称で呼び、ときに揶揄されながらも、誰からも愛されるニックネームで親しまれていた。そこにマーケティング責任者が目をつけた。「サーバー管理会社がつくるサバの缶詰。少し安易なコンセプトでありながらも、その存在を打ち出すにはいけるんじゃないかと思いました」。そこでスーパーに出かけて行って、自分たちで自作したラベルを貼り付け配り始めた。初代サバ缶の誕生である。「変なことやってるね、と言われることもだんだん増え、狙いは的中。面白いと評判になり、ブランディングに効果的なことを確認できました。」

サバ缶を通じて、社会に貢献できる。それこそがブランディングじゃないかと気づいた

評判になりながらも、一方で課題も浮き上がってきた。自作するには缶詰本体の確保をしなければならないのだが、1,000個単位での在庫確保ができない。高橋の胸の中でオリジナルのサバ缶を製作したいという想いが湧き上がってきた。「いま思うとおかしいのですが、当時私は毎日"サバ"というキーワードに引っかかるものは全部探していました。そんなときに"さばのゆ"というお店を見つけ、店主である須田さんと出会いました。須田さんは、東日本大震災で本社・工場などが壊滅的な津波被害を受けた宮城県石巻市にある木の屋石巻水産の缶詰を、常連客の方達と一緒になって泥に埋もれた缶詰を掘り起こし、東京に持ち帰り、洗って、売る活動を行っていました。結果27万個もの缶詰を販売し、工場再建のきっかけをつくったのです。そんな須田さんから木の屋石巻水産でオリジナルサバ缶を作ったらどうか、紹介するよと話をいただいたのです。」

当時はメディアで「いのちの缶詰」とも言われていた復興プロジェクト。話を聞いているうちに高橋の胸にこみ上げてくる想いがあった。「工場の復興はもちろんながら、食料も手に入らない被災当時、缶詰という存在が多くの人のいのちをつないだという話がとても胸に響きました。私たちはサーバーを守ることで、人々に安心を提供する仕事。サバを通じて、私たちの事業の姿勢を社会に伝え、復興にも貢献していくことができる。これこそが私たちのブランディングではないか、と思うようになりました」。コラボレーション缶詰プロジェクトはすぐに動き出した。価格はサバにちなんで380円。そして社会貢献活動であることを示すために、売り上げの38%を被災地の子どもたちの支援活動に寄付することに決めた。「ノベルティだから本来は無料でもいいのですが、この活動を多くの人に伝えるためにはBtoCのコミュニケーションをする必要があると考えました。縁があり日本百貨店さんにもサバ缶を置いていただくことが時おりあり、現在も店頭で販売することもあり、多くの人の目にこのプロジェクトを知っていただくことができました。」

ただ配るだけではなく、ストーリーを伝えることを大切に

スカイアーチでマーケティングを担当する有沢はどのような想いで、このサバ缶を広報しているのか。「心がけているのは、缶詰の背景をきちんと説明すること。オリジナルを製作するようになった背景を伝えないと、本当の意味でのブランディングにはなりませんから。そのために木の屋石巻水産の社員の方にお越しいただいて講演会を開いていただき、サバ缶にかけた想いを全員が共有するようにもしました。ただ配るだけではなく、ストーリーを伝えること。それが私たちのスカイアーチの企業の姿勢と、復興の支援にもつながると思っています」。人とサバがつながると笑顔になる。サバ缶のイラストにはそんな想いも込められている。このプロジェクトをやってほんとうによかった。高橋は実感を持って語る。「木の屋石巻水産のサバはその日の朝に水揚げされたサバを使って調理しているので、本当においしいのです。お客様からも好評です!今回のプロジェクトを通じて、ただ自社をPRするだけではほんとうの意味でのブランディングにはならない。なんのために行うのか、どういった意義があるのか。その想いをどうキャッチーに伝えるのか。たくさんのことに気づかされたプロジェクトでした。」この記事を読んだあなたには、まずはともあれスカイアーチのサバ缶を食べて欲しい。人間味ある味が口の中にひろがることでしょう。

  • 高橋 玄太 Takahashi Genta
  • 専務取締役 営業本部長
    1969年 東京都生まれ
    大手IT事業会社の投資部門に入社、国内外のベンチャー投資、提携等を担当。
    通信系ITベンチャーに取締役CFOとして入社、IPOを主導し、東証マザーズ上場。
    2007年 株式会社スカイアーチネットワークスに合流。
    採用活動にも注力。IT、ベンチャーでの事業経験が豊富。
  • 有沢 幸夏 Arisawa Sachika
  • 営業本部 マーケティング担当

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