AWS AND SKYARCH
渥美俊英さんインタビュー
~AWSとスカイアーチ~
顧問 渥美 俊英
常務執行役員 高橋 玄太
第7章
『クラウドビジネスの将来性とは?』
高橋
クラウドというのは一過性のビジネスではないか?という心配性の方もいらっしゃいます。
クラウドの継続性や将来性について、渥美さんはどの様にお考えでしょうか?
渥美
AWSは前年比、グローバル(世界規模)で50%近く売り上げが伸びています。
ネットワーク全体において、現在クラウドは10%~20%と言われているので、この後大多数の、まだクラウドを利用していないユーザーという膨大な市場があるのです。
現在の売り上げの伸びから考えても、クラウドの利用というのは、金融関係での利用も含め、使わない理由がないという方向にありますね。
高橋
僕の情報の掴み方が雑なのもしれないのですが…2017年、AWSのグローバルでの売上が年間約1兆5千億(注.1)。
1兆5千億ってグローバルで言ったら、インフラに関わっているほんのわずかな金額ですよね。
日本のITサービス業界の全体での売り上げといえば、20兆円程度と言われていて、日本でのAWSの売り上げが(ざっくり世界の1/10と想定して)1千500億程度と仮定しても、日本の市場全体から見ても、まだわずか0.75%ですよ。
勿論残りの全てがAWSに乗り換えるとはならないとしても、もう数年で、この10倍程度の売り上げにはなるのではないでしょうか?
渥美
日本のIT市場から考えると、AWSサミットで登壇するような、事例として知られるようなお客様、ユーザーというのはおそらく全体の5%~10%くらいじゃないかと思います。
そういう意味では9割余りの市場というのは、まだこれからクラウドを使っていくという分野が多いので、日本でもクラウド市場が、この後大きく成長していくというのは絶対間違いないと思います。
クラウドの運用には、段階があると考えられています。
今までオンプレでやっていたものをクラウドに移行していく。その際に、今までのオンプレと全く同じように移行する…これまで通りのサーバーとしての利用方法です。
しかし、クラウドの利用としては、クラウドならではのマネージドサービスをつかっていくという一つ上の段階があり、さらにその次の段階には、アプリケーションをクラウドネイティブに作るというものがある。
クラウドを使うと言っても3段階くらいあるんですね。
この様な事例が、ここ2、3年で具体的に出てきたので、ユーザーから見ても自分の目標というのが凄く見えてきています。
この後の2~3年、「AI」「Iot」「VoiceUI」というかつて無い技術の登場で、また大きく業界のニーズが増えています。
単に、今までの伝統的なITを、クラウドに持っていくというだけでなくて、クラウドならではの市場が拡大していく事と思います。
日本の残り9割の市場のクラウド化だけではなく、クラウドでないと出来ないような新しい仕事というのがこの後で増えてくる。
クラウドのソリューションを提供するベンダーには、この後、仕事の活躍の場が物凄くあると解ると僕は思いますよ。
高橋
今日の話はたくさんのお話を聞かせていただき、ありがとうございます。
またこういった形でお話を伺えたらと思いますので、よろしくお願いします!